中国現場カイゼン研究会のコラム

中国における製造業の生産性向上をデジタルとTPSでサポート。中国に製造にまつわるアレコレを書いてます。

「管理者をどう管理するか?」がコスト削減のカギ

こんにちは。

カイゼン研究会です。

 

不良やライン停止という問題が

工場にとっては損失になります。

 

しかし、

これらを発見したときには

すでに損失は既に発生している状態です。

 

もちろん

発見して尚且つ

二度ともう起こらないようにしていなければ

今後もその損失は一定の頻度で継続します。

 

そして

発生前に前兆に気づくということができれば

損失を回避できる。それが理想的な状態です。

 

なので

(1)発生前の予防

(2)発生した事実(問題)の発見

(3)問題を今後起こさないための行動

 

この3つすべて達成している時に初めて

コスト、損失の発生を防げると言えます。

 

工場管理は

いかにこの理想の状態を作るか?

を試行錯誤していくものです。

 

では

この3つの仕事に対して

あなたの工場の管理者が日々

「どんなことを実行したか?」

を考えてみてください。

 

決められた数を生産するという目的なら

この3つの仕事は不要です。

 

しかし、

コストや損失をなくす

原価を下げるという目的があるなら

この3つの仕事に対して

「何をしたか?」が

管理者としての役割を果たせているか

という評価基準になってきます。

 

 

どうしたらこの3つの仕事ができるか?

そして、なぜこの仕事がやりにくいか?

 

それは

管理者の立場に立つと

わかりにくい仕事だからです。

 

意味は分かるけど、

・どういう時に

・誰が

・どんなことをすればよくて

・何をしたら終了なのか?

不定形でルーティンでない仕事のように見えます。

 

逆に言うと

これらのタイミング、役割、責任を明確にすることができれば、管理者の仕事として成り立つということです。

 

役割、責任の明確化は

会社制度の話になりますが

 

タイミング

これが大きな問題です。

 

なぜかというと

どういう時に問題がある

またはありそうだと判断するか?

これは人によって

「当たり前の基準」がバラバラだからです。

 

なので、

1時間に1回、管理者は

現場を見に行ってチェックして結果を記入しなさい。

などなど

無理やり定量的にしていきます。

 

しかし、

これは問題かどうかを判断する

基準への解決策にはなっていません。

 

品質の場合は

・不良が検査で見つかったら

・作業者が異変に気づいたら

という(2)発生した事実(問題)の発見

に明確な行動開始の合図があります。

 

なので

停止ロスなどでも

15分以上停止が続いたら問題発生と定義する。

という管理者の行動開始の合図を作って管理する

という方法がとられます。

 

そこでは何か通常と違うことが起こっているので

原因とそれをなくすためにとった行動は何か?

までをセットにして管理者を管理しようという制度です。

 

これが最もシンプルな時間による管理です。

 

より詳細な時間測定を行うことで

計画していたCTと

CT実績を比較し

そのバラつきを行動開始の合図にするというのが

品質管理でも使われる管理図のような使い方です。

 

5個連続で基準より時間がかかっていたら

管理者は行動開始してください、というような管理手法で、大きな停止が起こる前に未然に防ぐという(1)の効果も期待できます。

 

最初に戻ると

(1)発生前の予防

(2)発生した事実(問題)の発見

(3)問題を今後起こさないための行動

 

この3つを管理者に迷いなく、さぼらず

やってもらえるようにするためには

 

人の判断を介さない形で、

仕事開始の合図となる情報を計測し

記録し、伝達することが必要になります。

 

それが

人を介さない時間による管理です。

 

 

■なぜ、時間による管理がうまくいかないのか?

 

実際、どんな工場でも従業員は毎日生産情報を記録しています。

生産実績、稼働率、可動率、停止の原因、、

 

しかし

誰かがずっと張り付いてみている訳でなく

生産終了後の結果だったり、1時間に1回は

チェック表に記入しましょうというルールに基づいて記録しているだけです。

 

なので

生産中にいつ、どれだけ止まったのかというのは分かりません。

つまり、その記録ではいつ、どんなロスがあったかという

必要な事実がないため、分析、アクションにつながらないということです

 

それに加えて、人手による記録のため、

大規模の故障等、誰の目にも明らかなトラブルは記録しますが、

それ以外の、作業ミス等による細かな停止は記録されないことがほとんど。

「生産数さえ達成していれば問題無い」

その意識が生産日報、チェックにも影響しています。

 

これは

損失につながる停止ロスを可視化するため

人手で記録することの限界でもあります

 

 

従業員による精度の低い記録作業をなくし

人は自動収集したデータを使って

チェックとアクションに専念する。

 

それを可能にしたのが

新開発ラズベリーパイ搭載の

可視化センサーです。

 

ライン設置にかかるのはわずか1時間

いつ、どれだけロスがあるのか丸見えに。

 

従業員の記録作業をなくし、

時間による工場管理をすぐに導入できる。

 

 

以下にメリットを簡単に説明しますね。

 

 

■従来の課題と解決策

 

(1)生産時間のムダが見えない

・従業員は生産実績のみを記録しているため

生産中の停止時間まではわからない。

 

・可動率の記録も生産数を元にしているためデータの正しさ、いつどれだけ止まっているかが把握できない。

 

→可視化センサーにより稼働データを自動で収集。

正確なデータ取得及び24時間リアルタイム監視が可能。

 

 

(2)可視化までの費用と時間

・設備メーカーとの打ち合わせ、改造コスト、

PLCの修正、データの取り出しなど、ハード面で多くの費用と時間が必要。

見える化までに1年以上かかるというプロジェクトが通常。

それに加えてシステム業者選びから開発などソフト費用が発生。

 

→どんな設備でもセンサーを取り付けるだけ。

1時間でハードとソフトの設定完了。

 

 

(3)データ収集後のアクション不足

・データが蓄積されていても、

ローカル従業員がうまく使いこなせず

ロス削減に向けての具体的な行動がない。

 

→弊社に在籍しているトヨタ自動車OBのコンサルタント

取得データを活用しオペレーションのムダを見つけ

あなたの工場のコストダウンをサポート。